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EYストラテジー・アンド・コンサルティングの残業の実態を解説!

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EYストラテジー・アンド・コンサルティングの残業の実態を解説!

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、日本の大手監査法人です。幅広い業界の案件に携わる総合コンサルティングファームであることから、「激務なのでは」「残業が多いのでは」と考える人も多いでしょう。

しかし、結論から述べると、EYストラテジー・アンド・コンサルティングはコンサル業界の中では標準的な激務度となっており、残業が当然というわけでもありません。また、働きやすい会社を目指してさまざまな制度を採用していることも特徴です。

今回は、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの概要・特徴から激務度や残業時間に関する実態、さらに残業が続きやすい人の特徴、推進する働き方・制度を詳しく紹介しています。

1.EYストラテジー・アンド・コンサルティングとは?

EYストラテジー・アンド・コンサルティングとは、イギリス・ロンドンを本拠地としている「Ernst & Young(アーンスト・アンド・ヤング/EY)」の日本におけるメンバーファームの1つです。

EYは「BIG4」と呼ばれる世界4大会計事務所の1つであり、会計・監査や税務、コンサルティングをはじめとしたサービス事業を世界各国で展開しています。

EYの日本メンバーファームは「EY Japan」と呼ばれており、EYストラテジー・アンド・コンサルティングはEY Japanの構成会社の1つとなっています。日本における大手監査法人として、経営コンサルティングを主としたサービスを提供しています。

1-1.EYストラテジー・アンド・コンサルティングの特徴

世界4大会計事務所の一角を占めるEYストラテジー・アンド・コンサルティングは、下記のような特徴をもっています。

●EYグループにおけるグローバルに強い連携や多様な人材の活躍推進

世界各国に多くの拠点を有するEYグループでは、企業の課題解決に向けてグローバルな連携力を強化しているほか、複雑化する社会課題解決に向けて、「DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)」の考えにもとづく多様な人材の活躍を推進しています。

●デジタル活用

あらゆる企業の経営課題が複雑化する近年、EYグループではデジタル技術を用いた効果的な問題解決に向けて、デジタルテクノロジー領域に特化したチームを複数立ち上げています。

●マルチカルチャー

多様な人材の活躍を推進するEYグループでは、日々国籍や言語の異なるメンバーとともに業務に取り組みます。グローバル案件も多いことから、英語力も自ずと向上するでしょう。

●戦略的トランザクションのサービス提供

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、経営コンサルティングに加えて戦略的トランザクションの支援も行っています。世界4大会計事務所の中でも、経営コンサルティングと戦略的トランザクションを1つのサービスラインとしているのはEYストラテジー・アンド・コンサルティングのみです。

●専門性を生かしたサービスの提供

ビジネス環境の著しい変化によるクロスボーダー案件が目立つ近年、EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、グループとして培ってきた知見と専門性を生かしたサービスの提供を得意としています。

●ジャンルの枠を超えたサービスの提供

戦略と実務の双方の視点をもちながら、豊富な分野の経験を有するメンバーが1つのチームとなって業務改革や事業戦略策定を支援します。サービスの品質確保に加え、さまざまなビジネスの動きに対するセカンドオピニオンも提供しています。

2.EYストラテジー・アンド・コンサルティングは激務?残業は多い?

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、BIG4の一角を占める大手監査法人であることから、「激務・残業続きではないか」と疑問に感じる人も多くいるでしょう。

当然ながら、一般企業と比べるとEYストラテジー・アンド・コンサルティングは日々忙しい傾向にはあります。しかし、コンサル業界においては標準的な激務度となっています。

ここからは、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの残業時間や残業手当について紹介します。

2-1.EYストラテジー・アンド・コンサルティングの残業時間

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの月平均残業時間は、約30~60時間とされています。

また、一般的な企業の所定労働時間は8時間となっていますが、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの所定労働時間は7時間です。単純に23日間働いたと仮定した場合の月労働時間は、161時間となっています。ここに30~60時間の残業時間をのせると合計の月労働時間は約190~221時間となり、1日あたり約8.3時間~9.6時間勤務することとなります。

「日によっては2時間以上の残業が必要」という実態から仕事の多忙さはうかがえるものの、一般的な8時間勤務で換算すると残業時間はさほど長くないと言えるでしょう。

2-2.EYストラテジー・アンド・コンサルティングの残業手当

EYストラテジー・アンド・コンサルティングではみなし残業代制度(固定残業代制度)が採用されており、毎月50時間分の残業代が給与に組み込まれていることも特徴です。

みなし残業代制度によって、たとえひと月の残業時間が50時間を満たしていなかったとしても、固定残業手当が必ず支給されます。反対に、残業時間が50時間を超えた場合は、その時間分の残業手当が支給されます。

3.EYストラテジー・アンド・コンサルティングの労働時間・残業時間の実態

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの月平均残業時間は約30~60時間と、一般企業と比較して残業時間が長い一方で、所定労働時間が7時間に設定されていることから、帰宅時間が深夜帯になるほどの激務ではないと言えるでしょう。

しかし、EYストラテジー・アンド・コンサルティングをはじめとしたコンサルファームでは、プロジェクト単位で仕事をするため、「チームメンバーの人数に対して仕事量が多く、夜遅くまで残業するのが当たり前のような風潮がある」「担当するプロジェクトの状況やクライアント企業の要望度合いによって残業時間が大きく変わる」という声もあります。

一方で、「大規模プロジェクトの遂行中でも、メンバーとの調整によって休暇や時間単位での有給が取得でき、生活スタイルに合わせた柔軟な働き方ができた」という声も多く挙げられています。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、アサインされるプロジェクトの状況に影響される部分も少なからずあるものの、基本的にワークライフバランスのとりやすい会社だと言えるでしょう。

4.EYストラテジー・アンド・コンサルティングが激務・残業が多いと言われる理由

「EYストラテジー・アンド・コンサルティングは激務かつ残業が多い」と言われるのには、いくつかの理由が存在します。中でも、特に代表的な理由が「上司からの要求が多く対応に時間がかかるため」と「部署間の連携が弱く業務効率が上がらず時間がかかるため」の2つです。

ここからは、EYストラテジー・アンド・コンサルティングで働く社員の激務・残業が多い2つの理由を、分かりやすく解説します。

4-1.上司からの要求が多く対応に時間がかかる

EYストラテジー・アンド・コンサルティングが激務・残業が多いと言われる最大の理由としては、上司からの要求が多く、対応に時間を要することが挙げられます。

これには、「プロジェクト・ドラゴン」という成長計画が大きく関係していると言われています。プロジェクト・ドラゴンではコンサル事業の成長に向けて、人員拡大を図りました。新たに入社した社員の中には、コンサル未経験でありながらマネージャーとして採用された人もいます。このようなマネージャーが、チームメンバーに本質から外れた依頼を多く要求することで、結果的にチームメンバーの激務・残業が続くというケースは決して珍しくありません。

激務・残業の要因となるプロジェクト・ドラゴンは、「2023年6月期の売上高が前年比で30%増」という成果を上げた計画でもあることから、コンサル経験の少ない上司からの要求による激務・残業は今後も続くと予想されます。

4-2.部署間の連携が弱く業務効率が上がらず時間がかかる

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは一般的なコンサルティングファームと同様に、業界・領域ごとに部署を分けるという組織体制を敷いています。

しかし、一般的なコンサルティングファームでは、プロジェクト次第で部署同士が柔軟に連携する一方で、EYストラテジー・アンド・コンサルティングは部署間の連携が弱く、各業界・領域の情報共有などがしっかりと行われないケースも少なくありません。

こうした状況は、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの組織体制が大きく関係します。業務内容によって部門を細分化し、縦で分ける組織体制は「縦割り組織」と呼びます。EYストラテジー・アンド・コンサルティングには、この縦割り気質が根付いていることが特徴です。

縦割り組織は部署ごとの責任範囲や業務が明確化されている点がメリットである一方、組織が硬直化しやすく、部署間の連携力が弱まるデメリットもあります。異なる部署間で密に連携できないことによって正確な情報の共有が行われず、結果として業務効率の低下・長時間労働につながってしまいます。

5.EYストラテジー・アンド・コンサルティングで激務・残業時間が多くなる人の特徴

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、すべての社員が激務続きとなっていたり長時間労働をせざるを得ない状況になっていたりするわけではありません。

ワークライフバランスをとりながら柔軟な働き方を実現できている社員も多くおり、激務・残業時間が多くなりやすい人とそうでない人で分かれていることも実情です。

そこで次に、EYストラテジー・アンド・コンサルティングで激務・残業時間が多くなりやすい人に共通する特徴を3つ紹介します。

5-1.コンサル未経験の人

コンサルタント経験のない人がEYストラテジー・アンド・コンサルティングで働く場合、コンサル業務に慣れるまでは激務・残業が続く傾向です。

そもそもEYストラテジー・アンド・コンサルティングは大手監査法人となることから、「コンサル未経験者は採用されないのでは」と考える人も多いでしょう。実は、多様な人材の活躍を推進するEYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、未経験者でも応募・転職が可能です。

しかし、コンサル未経験で転職した場合、最初は資料作成やコンサル・IT業界への理解といった基礎的な知識の学習が求められます。慣れていない間の学習や業務には時間がかかるため自ずと労働時間も長くなり、結果として激務・残業時間の多さを感じるようになります。

5-2.マイクロマネジメントをしている人

マイクロマネジメントとは、マネジメント業務に携わる上司(マネージャー・リーダーなど)に用いられる言葉であり、部下や新人の行動を細かくチェックし、行き過ぎた管理・干渉をしてしまうマネジメントのことです。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、マイクロマネジメントではなく社員一人ひとりの主体性を信頼しており、若手社員からベテラン社員までプロフェッショナルな働き方ができる状態を目指しています。個々の働き方が重要視される点を踏まえると、マイクロマネジメントは「無駄なマネジメント業務」と言えるでしょう。

本来なら必要のない業務に時間を割くことから長時間労働の要因となりやすいだけでなく、部下のモチベーション維持やキャリア形成を妨害したり、上司としての評価が下がったりする要因にもなります。

5-3.他のコンサルファームから転職した人

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの成長計画である「プロジェクト・ドラゴン」では、人員の確保・拡大に向けて、職階をアップして入社させる事例が多く見受けられました。

ほかのコンサルティングファームで働いていた社員にとって、転職にともなう職階のアップはキャリアアップと昇給につながる点がメリットとなる一方で、激務・残業時間が多くなりやすい点に注意が必要です。

例えば、前職では「シニアマネージャー」として働いていた人が、EYストラテジー・アンド・コンサルティングへの転職と同時に「ディレクター」へと職階がアップした場合、入社当初から経験のないディレクション業務が求められるようになります。

ディレクション業務に慣れていなければ、当然ながら仕事のノウハウや段取りは分かりません。業務効率が低下することによって、結果的に激務・残業時間が多くなります。

6.EYストラテジー・アンド・コンサルティングが推進している働き方・制度

近年では、「ワークライフバランス」ではなく「ワークライフマネジメント」という考え方も注目されつつあります。ワークライフマネジメントとは、仕事と私生活のバランスをとり、双方の領域で満足度を高めるための戦略・アプローチのことです。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、ワークライフマネジメントの考え方を推進しており、社員一人ひとりが豊かなワークライフを送れるようにさまざまな働き方・制度を整えています。

ここからは、EYストラテジー・アンド・コンサルティングが推進している働き方・制度をいくつか紹介します。

6-1.出産育児支援制度

女性の活躍推進を目指すEYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、出産育児支援制度を導入しています。出産育児支援制度とは、妊娠中から子育て期における出産・育児とキャリアの両立支援に向けた制度です。

産前産後休業や育児休業といった法定の制度はもちろん、EY Japan独自の制度が多く取り入れられています。

【EY Japan独自の出産育児支援制度】

  • 配偶者向けの出産休暇
  • 休職中のキャリア継続サポート
  • 妊活休暇
  • フレキシブルワークプログラム
  • 育児コンシェルジュ など

出産をする女性本人だけでなく、配偶者やパートナーが出産する社員も利用可能です。

6-2.介護支援制度

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、仕事と介護を両立する社員に向けた介護支援制度も設けています。介護支援制度の具体的な取り組みの一例としては、下記が挙げられます。

●介護セミナーの実施

介護に関する問題を抱える社員に向けて、社内で「介護セミナー」を定期的に開催しています。

●看護休暇・中抜け制度の実施

親の介護に限らず、家族の介護に使える有給の看護休暇のほか、勤務中でも育児や介護・看護によって数時間仕事を抜けられる中抜け制度を設けています。

●在宅勤務を基本のワークスタイルとして検討

より柔軟に働ける環境を目指して、介護によって定期的な立ち寄りが必要な親の家での在宅ワークも可能にすることを検討しています。

6-3.女性ネットワーク WindS

女性の活躍を推進しているEYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、女性がより働きやすい環境で活躍できることを目指して、2008年1月より「女性ネットワーク WindS」の活動を始めました。

女性ネットワーク WindSでは、女性が働く上で抱えやすい課題を3つのステップで捉え、リクルート活動の支援や育児セミナー、社内勉強会の実施などを行い、女性たちが互いに励まし合えるような関係づくりを支援しています。

6-4.フレキシブルワークの推進

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、社員一人ひとりのライフワークマネジメントのサポートに向けて、フレキシブルワークを推進しています。

フレキシブルワークの推進に向けた具体的な取り組みとしては、下記が挙げられます。

  • 時間単位で取得できる有給休暇
  • 年5日のリフレッシュ休暇(有給)
  • 在宅勤務におけるフレックスタイム制度
  • 自己啓発やボランティア活動に関する留学・研修を理由とした休職
  • サテライトオフィスの設置

6-5.イクメン・イクボスの推進

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、積極的に育児に参加するイクメン・イクボスを支援しており、配偶者出産休暇・育児休業の取得推進、両親のためのキャリアフォーラムを開催しています。

また、女性ネットワーク WindSを通じて仕事と育児を両立する男性社員を紹介したり、イクメン数を部門別で競う「イクメン・アワード」を開催したりして、男性の仕事と育児に対するモチベーションの向上・維持に努めています。

7.EYストラテジー・アンド・コンサルティングの激務を乗り越えるには?

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの平均的な残業時間はコンサル業界において標準的となっているものの、一般企業と比べてやや長いことが実情です。担当するプロジェクトによっては激務や残業が続くケースもあるでしょう。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの激務を乗り越えるためには、「ほかのメンバーに頼り過ぎないこと」「メンタルの支えや軸となるものを決めること」「仕事や人生のやりがいを見つけること」が大切です。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは、論理的思考力のある人、コミュニケーション能力が高い人、激務やプレッシャーのかかる場面にも耐えられるタフな人が求められます。こうした心構えをもっている人なら仕事に対するやりがいも大きく感じられ、たとえ激務が続いてもモチベーションを維持したまま乗り越え続けられるでしょう。

まとめ

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、「BIG4」と呼ばれる世界4大会計事務所のEYの日本メンバーファームです。日本でも大手監査法人として名を馳せていることから、「仕事量が多く激務・残業が多いのでは」と考える人も多いでしょう。

しかし、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの所定労働時間は一般企業よりも1時間少ない「7時間」で、月平均残業時間は「約30~60時間」となっており、「思ったより残業が少なかった」という声もあります。

また、EYストラテジー・アンド・コンサルティングでは男女問わずより働きやすい労働環境を目指して、さまざまな働き方・制度を推進しています。

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