デロイト トーマツがやばい?やめとけと言われる理由や転職難易度
デロイト トーマツ グループに就職・転職したいものの、「やばい、やめとけ」という声を見聞きして、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
BIG4の一角として、コンサルタントの場合は、確かに成果主義の文化が強く、常に高いパフォーマンスが求められます。一方で、優秀な人材が集まっているため、刺激的な環境で働くことができるのは大きなメリットです。つまり、どの企業においても良い面と悪い面があり、悪い面に焦点を当てれば「やばい、やめとけ」と言われることもあるでしょう。
当記事では、デロイト トーマツ グループがやばいと言われる理由と、会社としての魅力、両面から、デロイト トーマツ グループについて解説します。
1. デロイト トーマツの会社概要
デロイト トーマツ グループには、以下の法人があります。
●グループガバナンス・経営執行
- デロイト トーマツ合同会社
●監査・保証業務
- 有限責任監査法人トーマツ
- デロイト トーマツ smooth株式会社
●リスクアドバイザリー
- デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社
- デロイト トーマツ サイバー合同会社
- デロイト トーマツ ウェブサービス株式会社
- デロイト トーマツ エスピーアイ株式会社
- デロイト トーマツ LHit データビジョナリー株式会社
- デロイト トーマツ km2y株式会社
- デロイト トーマツ サステナビリティ株式会社
- デロイト トーマツ プロダクト&テクノロジー株式会社
- 株式会社ウェブレッジ
●コンサルティング
- デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
- デロイト トーマツ アクト株式会社
- デロイト トーマツ ノード合同会社
- デロイト トーマツ デザイン メタ・マニエラ株式会社
●ファイナンシャルアドバイザリー
- デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
- デロイト トーマツ アンサングヒーローズ株式会社
- デロイト トーマツ エクイティアドバイザリー合同会社
- デロイト トーマツ CRC株式会社
- デロイト トーマツ人材機構株式会社
- デロイト トーマツ テレワークセンター株式会社
- デロイト トーマツ PRS株式会社
- デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社
- デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社
●税務・法務
- デロイト トーマツ税理士法人
- DT弁護士法人
- デロイト トーマツ行政書士法人
- デロイト トーマツ弁理士法人
- デロイト トーマツ GTB株式会社
- デロイト トーマツ ファミリーオフィスサービス合同会社
- デロイト トーマツ タレントプラットフォーム株式会社
- デロイト トーマツ社会保険労務士法人
●リスクアドバイザリー/コンサルティング/ファイナンシャルアドバイザリー
- デロイト トーマツ スペース アンド セキュリティ合同会社
●コーポレート
- デロイト トーマツ グループ合同会社
- デロイト トーマツ サービシーズ株式会社
- トーマツチャレンジド株式会社
グループガバナンス・経営執行を担う、デロイト トーマツ合同会社の住所・電話番号は以下の通りです。
住所 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディング |
---|---|
電話番号 | 03-6860-3300 |
1-1. デロイト トーマツの特徴
デロイト トーマツ グループは、世界最大級の会計事務所であるデロイト(Deloitte)のメンバーファームであり、日本において最大級のプロフェッショナルサービスグループの1つです。監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー、税務、法務など、多岐にわたる専門的なサービスを提供しています。
デロイト トーマツ グループは、世界4大会計事務所(BIG4)の1つです。BIG4とは、世界的に事業を展開する大手会計事務所(巨大ファーム)のことです。世界中の大企業や組織に対して、高い信頼性と専門性に基づいたサービスを提供することで知られています。
デロイト トーマツ グループもその一員として、国際的な基準に基づいた高品質なサービスを提供しています。
1-2. デロイト トーマツの事業内容
デロイト トーマツ グループの事業内容は、主に以下の通りです。
事業領域 | 概要 |
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監査・保証業務 | 資本市場に関わるステークホルダーの期待に応え、長年の専門知識、グローバルネットワークのアイディア、効果的な手法、最先端テクノロジーを組み合わせることで、期待を超えるサービスを提供しています。 |
リスクアドバイザリー | リスクを競争力の源と見なし、それを効果的に管理することで全ステークホルダーに価値を創出します。 |
ファイナンシャルアドバイザリー | M&A取引、企業再生、資本調達、フォレンジック対応など、企業が直面するビジネスイベントでのアドバイザリーサービスを提供します。ビジネスモデリング、官民連携、インフラ構築、評価などを通じて企業価値の向上をサポートします。 |
コンサルティング | ビジネスとテクノロジーの観点から戦略を提案・実行・支援し、クライアントの複雑な課題の解決をサポートします。 |
税務 | 税務コンプライアンス、会計、税務アドバイザリーとトランザクションなど、広範囲にわたる統合された税務サービスを提供し、グローバル市場での競争力を高めます。 |
法務 | DT弁護士法人を通じて、企業の継続的成長および戦略的意思決定をサポートします。デロイトのグローバルネットワークと協力し、企業法務、危機管理、M&A、組織再編、人事労務、ファイナンス、知的財産などの法務サービスを提供します。 |
出典:デロイト トーマツ
2. デロイト トーマツはやばい・やめとけと言われる理由
「やばい」「やめとけ」といったキーワードは、有名企業であれば、どの企業にも出てくることが多いので、そこまで真に受ける必要はありません。
それでも気になる方に向けて、デロイト トーマツ グループが「やばい・やめとけ」と言われる理由を5つ紹介します。
2-1. 激務で残業が多いイメージがあるため
プロフェッショナルサービス業界全体に言えることですが、クライアントのニーズに応えるため、納期が厳しく、時間的な制約がある中で業務を遂行しなければならない場合があります。また、専門性の高い業務を提供するため、個人のスキルアップや知識習得に多くの時間を費やす必要もあるでしょう。そのため、激務かつ残業が多いイメージを持つ方もいます。
マイナビ2025によれば、デロイト トーマツ グループ合同会社における月平均所定外労働時間(前年度実績)は、35.8時間です。
出典:マイナビ2025「デロイト トーマツ グループ合同会社」
また、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和5年分結果速報」によれば、2023年度(令和5年)の所定外労働時間は10.0時間でした。
単純比較はできないものの、デロイト トーマツ グループ合同会社においては、残業時間が全国平均を上回っていることが、データ上からは明らかになっています。
2-2. 入れ替わりが激しい傾向があるため
デロイト トーマツ グループだけでなく、プロフェッショナルサービス業界全体で、ほかの業界と比較して離職率がやや高い傾向があります。
各法人やプロジェクトにもよりますが、例えば激務な環境に当たった場合、ワークライフバランスを確保することが難しいため、退職を選ぶ人も少なくありません。一方で、デロイト トーマツ グループで得られる経験やスキルは、ほかの企業でも高く評価されます。そのため、キャリアアップを目指して、より好条件の企業に転職する人もいます。
高い流動性を肯定的に捉える人もいれば、組織の不安定さの表れとして否定的に見る人もいるでしょう。
2-3. 中間・最終報告前が多忙になるため
デロイト トーマツ グループにおける中間および最終報告前の多忙さが「やばい・やめとけ」と言われる理由の1つとされる背景には、コンサルティング業界特有の厳しいプロジェクトスケジュールと、クライアントへの高い納品基準があります。特に、中間報告や最終報告では、プロジェクトの成果をクライアントの経営層に対して示す必要があり、これまでの進捗、成果、そして今後のアクションプランやリスク対策を詳細に報告しなければなりません。
中間報告では、プロジェクト開始からその時点までの成果と課題を概観し、課題をどのように解決し次の段階に進めるかが重要なポイントです。最終報告は、プロジェクト全体の成果を総括し、提案された解決策がどの程度効果があったかを検証し、さらにクライアントが直面する可能性のある将来的な課題に対する対策も提案します。
資料や発表の準備には、かなりの時間がかかるでしょう。また、クライアントの期待に応えるためのプレッシャーと、限られた時間内での高品質な成果物の提供が求められるため、報告期間前は特に労働時間が長くなることが多いです。
2-4. 経営コンサルの仕事ができない場合があるため
例えば、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社では、戦略策定から実装・運用に至るまで、非常に幅広い業務をカバーしており、これが同社の強みの1つです。しかし、この幅広さが原因で、特に新入社員や業界未経験者が入社後に直面する実際の業務は、期待していた戦略的なコンサルティング業務と異なる場合があります。
例えば、研修資料の作成や、開発したシステムの使用方法をクライアントに説明するようなタスクもあります。自分がイメージしていたコンサルタントと違うような仕事をするケースもあるでしょう。
多様な業務に従事できますが、それが自分のキャリアビジョンや専門性の向上につながるかどうかは、入社前にしっかりと検討する必要があります。
2-5. 2023年度の業績が期待値よりも低かったため
デロイト トーマツ グループの2023会計年度(2022年6月~2023年5月)の業務収入は、前年度比で約7%増の3,345億62百万円でした。
出典:デロイト トーマツ グループ「FY23の業績について(デジタル投資・ビジネス概況含む)」
一方で、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社においては、直近の売上の伸び率が低下する可能性があるとも言われています。
そのため、このようなネットニュースを見た人が「デロイト トーマツ グループはやばい」と言っているケースがあります。
3. デロイト トーマツはすごい?会社としての魅力
デロイト トーマツ グループは、風通しのよい環境を整備することで、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、組織全体の成長を促進しています。
以下では、デロイト トーマツ グループの会社としての魅力を5つ紹介します。
3-1. 国内売上3,000億円でBIG4の中で売上水準が高い
デロイト トーマツ グループは、国内のBIG4の中でも際立って高い売上水準を誇っています。デロイト トーマツ グループ全体、2023会計年度における総収入は3,345億円余りに達し、前年比で約7%の増加を遂げました。売上の大部分は、監査法人やコンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーサービスが占めており、それぞれのセグメントで顕著な成長を示しています。
特にコンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーサービスは、前年に比べて14%もの増加を達成し、グループ全体の収益向上に大きく寄与しています。このように多角的なビジネスモデルと、デジタル化への積極的な投資がデロイト トーマツ グループの収益性の向上と事業の持続可能な成長を支えている背景です。
3-2. 幅広いサービスをワンストップで提供している
デロイト トーマツ グループには、前述の通りさまざまな法人が属しています。そのため、クライアントに対して監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、法務、税務サービスといった多岐にわたる専門サービスをワンストップで提供することが可能です。
これによりクライアントは、デロイト トーマツ グループにお願いすれば、さまざまな専門的な要求に対して応えてくれ、それぞれの事業分野で発生する時間とコストの負担を大幅に軽減できます。
3-3. 優秀な人材が多く集まっている
デロイト トーマツ グループは、幅広い分野において高度な専門知識とスキルを持つ人材が集まっています。各分野のエキスパートたちが連携することで、クライアントの複雑な課題解決に貢献しています。
優秀な人材同士が切磋琢磨することで、互いに刺激し合い、成長を加速させることが可能です。常に新しい知識や技術に触れ、自己成長を追求できる環境があります。
また、デロイト トーマツ グループは、国内だけでなく海外でも活躍できる場を提供しています。国際的なプロジェクトに参加することで、グローバルな視点やスキルを身につけられるのも魅力の1つでしょう。
3-4. 国内の平均年収と比べて給与水準が高い
デロイト トーマツ グループの給与水準は、職種や経験年数、個人の業績などによって異なりますが、一般的に国内の平均年収よりも高い水準であると言われています。昇進すれば、30代で年収1,000万円を得るのも難しくないでしょう。
デロイト トーマツ グループは、世界的なプロフェッショナルサービスファームであるデロイトのメンバーファームであり、グローバル企業としての地位を確立しています。グローバル企業は、優秀な人材を確保するため、国内の平均年収よりも高い水準の給与を設定することが一般的です。
3-5. 風通しがよく意見を言いやすい
デロイト トーマツ グループは、風通しがよく、意見を言いやすい環境が整っていると言われています。
年功序列ではなく、実力主義の評価制度を採用しており、年齢や役職にかかわらず、自由に意見交換できる雰囲気が特徴です。また、上司や先輩社員との距離が近く、気軽に相談や質問ができる環境が整っていると言われています。
自分の意見が尊重され、仕事に反映されることで、モチベーションも日々高まるでしょう。
4.デロイト トーマツの就職難易度
デロイト トーマツ グループにおける就職難易度は、新卒採用・中途採用ともに高い傾向です。特にデロイト トーマツ コンサルティング合同会社は就活生からも人気の企業として知られています。
4-1. 入社が難しい有名企業ランキングで上位
東洋経済ONLINEが発表した「入社が難しい有名企業ラインキング」で、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は14位にランクインしています。2021年は15位であったため、1つ順位が上がりました。
就職難易度は「63.5」です。就職難易度とは、東洋経済新報社が独自で算出している数値であり、大学個別の難易度と各大学からの採用者を基に算出されています。
同業他社である日本を代表するコンサルティング会社「野村総合研究所」は31位で、就職難易度62.5のため、データ上では、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社のほうが就職難易度が高いことが分かります。
そのほか、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社の1~3つ上のランクには、講談社や伊藤忠商事、博報堂などが名を連ねています。
4-2. 採用者に高学歴が多い傾向
デロイト トーマツ グループの中でも、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社の新卒採用においては、高学歴が多い傾向です。
ダイヤモンド・オンラインの慶応義塾大学の就職先ランキング(2021年度)において、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は15位にランクインしています。また、14位には日本IBM、同率15位には博報堂など有名企業が名を連ねています。
同じデータによると、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社では、慶応義塾大学出身者を40名採用しているようです。過去の採用大学に関しても慶応義塾大学の採用人数が最も多く、ほかには東京大学や早稲田大学、東京工業大学、京都大学などが挙げられます。
4-3. 選考フローが多い
デロイト トーマツ グループの中で、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社における新卒採用のフローは、次の通りです。
- 説明会(セミナー)
- ES(エントリーシート)
- Webテスト
- 1次面接
- 2次面接(ケース面接)
- 筆記試験/インターンシップ
- 3次面接
- 最終面接
- 内定
新卒採用だけでなく、中途採用も面接回数が多いケースがあり、しっかりとした準備が必要です。
5. デロイト トーマツに入社するための対策方法
デロイト トーマツ グループや、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社の採用を勝ち取るために、最低限としてまずは以下のポイントを意識してみましょう。
・求める人物像を理解する
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は、高い専門性とコミュニケーション能力を兼ね備え、クライアントの課題解決に貢献できる人材を求めています。中途の場合は求める要件に適しているかどうかも必ず確認しましょう。
・選考プロセスを把握し、対策を立てる
自己PRや志望動機の準備にくわえ、コンサルタントとしての資質を見極めるためのケース面接やフェルミ推定の対策も大切です。
・業界・企業研究を深める
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社の事業内容や強み、競合他社との違いなどを理解し、なぜデロイト トーマツ コンサルティング合同会社で働きたいのかを明確にしましょう。コンサルティング業界の動向や最新トレンドを把握しておくことも重要です。
まとめ
「デロイト トーマツ グループは、やばい」と言われることもありますが、どの企業でも「やばい」と吹聴されることはあり、その点を気にしすぎるのはあまり本質的ではありません。そのため、実際に事業内容を確認したり、関係者と話したりして、自分自身で見極めることが大切です。
デロイト トーマツ グループの面接では、コンサルタント職の場合、論理的な思考力やスキルセットだけでなく、コミュニケーション能力も重視されます。相手に分かりやすく説明する練習や、質問に対して的確に回答する練習をしておきましょう。