デロイトトーマツコンサルティングの強みとは?特徴や社風などを解説
デロイトトーマツコンサルティングは、世界的な監査法人デロイト・トウシュ・トーマツの一員であり、クロスボーダー案件を得意とする総合コンサルティングファームです。広範な提供領域と人材育成に力を入れる企業として、多くの業種で活躍しています。
当記事では、デロイトトーマツコンサルティングの強み、特徴、社風、選考プロセスなどを詳しく解説するため、転職活動やキャリア形成に役立ててください。グローバルな視点でのコンサルティングに興味のある方には必見の情報です。
1.デロイトトーマツコンサルティングとは?概要と特徴
デロイトトーマツコンサルティングとは、BIG4の1つとして知られる監査法人「デロイト・トウシュ・トーマツ」の日系企業グループに所属するコンサル企業です。
デロイト・トウシュ・トーマツの日系グループはデロイトトーマツグループと呼ばれ、グループ内にはさまざまな企業が属しています。コンサルティング以外には会計監査やファイナンシャルアドバイスなどの業種があり、それぞれが専門性の高いサービスを提供しています。
デロイトトーマツコンサルティングは総合コンサルティングファームであり、クロスボーダー案件を得意としているのが特徴です。コンサルサービスは事業戦略や経営管理基盤、人事などのあらゆる分野が対象となります。
2.デロイトトーマツコンサルティングの強み
デロイトトーマツコンサルティングへの入職を考えている方は、企業としての強みを知ることで、就職活動・転職活動に役立てられるでしょう。
ここでは、デロイトトーマツコンサルティングの強みについて詳しく解説します。
2-1.サービスの提供領域が広い
デロイトトーマツコンサルティングでは、小売・流通、自動車、エネルギー、産業機械、建設などの多様な業種をコンサル対象としています。サービスの提供範囲を広く持つことで、国内のみならず海外企業の成長にも貢献しているのが特徴です。
また、「戦略立案からテクノロジーソリューションまでを伴走してほしい」というニーズに応えるため、コンサル関連のすべての業務を網羅している点も魅力です。M&Aやカスタマーマーケティング、ヒューマンキャピタルなど、さまざまなサービスに幅広く対応できる環境を整えています。
コンサルティング業界の中でも、サービスの提供領域を広げた上でグローバルに支援できる企業は多くありません。デロイトトーマツコンサルティングでは、グローバル規模の高品質なコンサルサービスを広く提供することが可能です。
2-2.人材育成に力を入れている
デロイトトーマツコンサルティングの強みとして、人材育成への取り組みも挙げられます。
デロイトトーマツコンサルティングは、外資系コンサルティングのような厳しい社風とは異なり、人を育てることを重視しているのが特徴です。「一人前になるまでは社内で育成する」という価値観が浸透しているため、採用時にもコンサルタントとして成長できるポテンシャルがあるかどうかをチェックしています。
また、デロイトトーマツグループでは、デロイトで働く全従業員を対象としたキャリア開発ガイドラインとして「タレント・スタンダード」を定めています。日本だけでなく、グループ内の世界中の社員に必要とされる能力・スキルをまとめており、グローバル水準の人材育成に役立てることが可能です。
そのほかにも、高品質なサービスを提供するためのさまざまな育成プログラムを取り入れています。
3.デロイトトーマツコンサルティングの業績・実績
デロイトトーマツグループの2022会計年度・2023会計年度の業績(業務収入額)は以下の通りです。
2022会計年度 | 2023会計年度 | |
---|---|---|
グループ全体 | 312,993百万円 | 334,562百万円 |
監査法人 | 138,813百万円 | 142,845百万円 |
コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリー等グループ会社 | 145,470百万円 | 165,553百万円 |
税理士法人・弁護士等グループ会社 | 28,710百万円 | 26,164百万円 |
出典:デロイト トーマツ「FY23の業績について(デジタル投資・ビジネス概況含む)」
デロイトトーマツコンサルティングを含むコンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリー等の業務収入額は、グループ全体の業務収入額の約半分を占めています。2022年から2023年の増加率も約14%と好調であり、コンサルティングサービスのニーズが高まっていることが読み取れます。
また、2020年にはデロイトデジタルによるビジネス変革サポートが評価され、4つのSalesforce Partner Innovation Awardを受賞しました。国内での実績に関する受賞では、化粧品小売業とのプロジェクトが対象となりました。
4.デロイトトーマツコンサルティングの社風と働き方
デロイトトーマツコンサルティングの社風や働き方を知っておけば、転職後にギャップを感じたり、後悔したりするのを防ぐことが可能です。
ここでは、デロイトトーマツコンサルティングの社風と働き方について詳しく解説します。
4-1.DTCの社風
デロイトトーマツコンサルティングの社風としての特徴は、長期スパンでの人材育成方法を採用している点や、グローバル案件に積極的に取り組んでいる点です。
デロイトトーマツコンサルティングでは、採用した人材を長いスパンで育てることを重視しています。入社後は所属部署を固定するのではなく、多様な分野のプロジェクトに携わって経験を積む必要があります。
そのため、コンサルタントを長期的なキャリアとして捉え、学ぶ姿勢を持ち続けて自分の志向・専門性を育てることが重要です。
また、デロイトトーマツコンサルティングで取り扱うプロジェクトは日本国内にとどまらず、グローバル案件が大半を占めています。会社としてもグローバル案件を担当できるメンバーを90%まで高めることを目標としているため、世界を舞台に活躍したい人には特に向いているでしょう。
4-2.DTCの働き方
デロイトトーマツコンサルティングでは、社員が自身で働き方を選択できるワーキングプログラム制度を取り入れています。
ワーキングプログラム制度とは、オン・オフのバランスを考えながら自身で仕事量を設定する制度です。業務時間が短くなると効率を重視するようになるため、業務時間を調整してもサービスの質を落とさずに結果を残せます。始業・終業時間を私生活に合わせて設定できることから、「保育園のお迎えに合わせて帰宅する」などの働き方も実現可能です。
また、デロイトトーマツコンサルティングでは、2019年の現代表執行役社長就任を機に働き方改革を始めました。具体的には、社員の健康とワークライフバランスを重視するため、残業撲滅運動や業務時間の10%を好きなことに使う「10% For Future」などを取り入れています。
さらに、減点主義からの脱却を目指す取り組みや、複数人の上司による多面評価の採用にも注力しています。
5.デロイトトーマツコンサルティングの選考プロセスと対策
デロイトトーマツコンサルティングの選考プロセスは、以下の通りです。
1 | 希望する領域を選択 |
---|---|
2 | エントリーフォーム入力 |
3 | 書類選考 |
4 | 面接(全4回) |
5 | 内定 |
また、デロイトトーマツコンサルティングが求める人物像は、以下の通りです。
- クライアントの成功・成長のために自ら行動を起こせる人
- 常に平常心を保ち、グローバルプレイヤーとして高いコミュニケーション能力・リーダーシップを発揮できる人
- プロフェッショナルとして卓越した専門性を身に付け、チームのために惜しみなく発揮できる人
- 長期的なキャリア計画を明確にして具体的な行動につなげられる人
デロイトトーマツコンサルティングの選考では集団面接を行わず、ケース面接や小論文を取り入れています。
2次のケース面接では「大学入試制度改革について」のようなテーマと、テーマについての3つの質問が用意されます。テーマに関連する新聞記事を読んだ後に質問に対する自身の考えをまとめ、面接官とのディスカッションを行うという流れです。
日頃から新聞を読むなどして社会情勢を知っておくことや、反対意見を受け入れて自身の考えを深めることなどを意識して対策するとよいでしょう。
また、3次面接では事前にコンサルタントを目指す理由に関する小論文を書き、当日は20分間の面接と10分間の逆質問を行います。自身が書いた小論文をしっかりと読み込み、面接官からの質問を予測して回答をまとめておくと安心です。
まとめ
デロイトトーマツコンサルティングは、BIG4の一員としてグローバルに活躍する総合コンサルティングファームです。広範なサービス提供領域と人材育成への注力が、企業の成長と社員のキャリア形成を支えています。
業績も好調であり、グローバル案件を多く扱う社風は、国際的なキャリアを目指す方にとって理想的な環境です。選考プロセスは厳しいものの、しっかりとした準備で挑むことで成功への道が開けます。デロイトトーマツコンサルティングに興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、転職活動に役立ててください。