デロイト トーマツ中途採用の難易度は高い?対策のポイントを徹底解説
デロイト トーマツ グループは、有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社…などをはじめ、多数の法人から構成されています。
グループ内の複数法人への同時応募も可能であり、それぞれの法人の選考基準に合わせて選考が行われます。プロフェッショナルファーム以外にも、デロイト トーマツ グループにはさまざまな業種・職種の経験者が在籍しているため、それぞれの経験やスキルを生かして活躍することが可能です。
当記事では、デロイト トーマツ グループの中途採用の難易度について、詳しく解説します。
1.デロイト トーマツとは?
デロイト トーマツ グループは、デロイト・トウシュ・トーマツ リミテッド(DTTL)を中心に構成されるグローバルネットワークで、150か国以上でサービスを展開しています。
日本のデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)は、デロイトの一員として、国内外のクライアントに対して、持続的な成長と社会課題の解決を支援するコンサルティングサービスを提供しています。
具体的には、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、税務・法務サービス、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーなど、多岐にわたる専門分野での深い知見と国際的なリソースを生かし、戦略立案から実行に至るまで一貫したサポートを行っています。
1-1.デロイト トーマツの仕事内容
デロイト トーマツ グループの中でも、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)は、クライアントのビジネスと業界特有の課題に対応するために、インダストリーサービスとオファリングサービスの2つの主軸でサービスを提供しています。
インダストリーサービス | インダストリーサービスでは、消費材、自動車、エネルギー、化学、製造業、テクノロジー、医療、金融、保険、公共セクターなど、多岐にわたる業界を対象としています。各業界が直面している、固有の問題解決に取り組んでいます。 |
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オファリングサービス | オファリングサービスでは、戦略立案、M&A、マーケティング戦略、人事組織、IT戦略、財務会計、サプライチェーン管理など、企業運営の各機能に対する専門的なコンサルティングを提供しています。また、デジタル化を推進するサービスも展開しています。 |
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は、これらのサービスをマトリックス型で組み合わせ、クライアントの多様な要求に迅速かつ総合的に対応することが可能です。クライアントが直面する経営上の課題に対して、最適なチームを配置し、持続可能な解決策を提供しています。
1-2.デロイト トーマツの平均年収
デロイト トーマツ グループの平均年収は、主に以下の通りです。
パートナー | 3,000万円~ |
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ダイレクター | 2,000万円~3,000万円 |
シニアマネージャー | 1,000万円~2,000万円 |
マネージャー | 1,200万円~1,500万円 |
シニアコンサルタント | 850万円~1,200万円 |
コンサルタント | 600万円~900万円前後 |
ビジネスアナリスト | 520万円~700万円前後 |
上記のように、実力次第では高収入を目指せることが分かります。
2.デロイト トーマツの中途採用で求められるスキル
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 (DTC)をはじめ、 デロイト トーマツ グループの中途採用で求められるスキルは、募集ポジションやレベルによって異なります。以下は、一般的に求められるスキルの例です。
- 特定分野における高い専門性
- 分析力・論理的思考力
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
詳しくはデロイト トーマツ コンサルティング合同会社や、各デロイト トーマツ グループの求人を確認してみてください。
3.デロイト トーマツ中途採用の難易度とは?
デロイト トーマツ グループの中途採用は、応募要件・応募職種によって難易度に差があるものの、基本的に高い水準です。
コンサルタント・アドバイザリー職に関しては、基本的には、コンサルティングファームや事業会社での実務経験、高い専門性、プロジェクトマネジメント経験などが求められます。世界的なコンサルティングファームとしての高いブランド力から、優秀な人材が集まるため、競争率が高く、選考プロセスも厳格です。
他にも、ITエンジニア、データサイエンティスト・アナリスト・リサーチャー、コーポレート職、クリエイティブ職など、募集はさまざまあります。
4.デロイト トーマツ中途採用の難易度が高い理由
続いてデロイト トーマツ グループの中途採用の中でも、ここではコンサルタント職の難易度が高い理由について3つ紹介します。。
難易度が高いからこそ、募集背景を理解し十分な対策を講じることで、他の応募者との差別化を図れます。内定を獲得するためにも、ぜひチェックしてみましょう。
4-1.優秀な人材が多い・応募者が多い
デロイト トーマツ グループは、世界的に有名なプロフェッショナルサービスファームであり、多岐にわたる分野で高い専門性と実績を誇っています。そのため、世界トップクラスの企業で働くことに魅力を感じる優秀な人材が集まります。
また、大手企業であるため転職市場での知名度が高く、多くの人材が関心を持ちやすいです。高水準の報酬や充実した福利厚生も、人気を集める要因です。
4-2.高度な知識とスキル・コンサルへの適性が求められる
デロイト トーマツ グループは、世界トップクラスのプロフェッショナルファームとして、クライアントの多岐にわたる複雑な課題解決を支援しています。そのため、各業界・分野における深い知識や経験が求められます。たとえば、戦略コンサルタントであれば、経営戦略、マーケティング、財務などに関する専門知識が必須でしょう。
また、高度な知識やスキルに加えて、コンサルタントとしての適性も重視されます。相手と円滑にコミュニケーションを取り、自分の考えを分かりやすく伝える能力や、厳しい状況下でも、冷静さを保ち、成果を出し続ける能力が必要です。
4-3.ケース面接の難易度が高い
ケース面接とは、コンサルタントが実際にクライアント企業の抱える問題を解決する際に用いる思考プロセスを模擬的に体験する面接形式です。面接官から提示されたビジネス上の課題に対して、限られた時間の中で、論理的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力などを駆使して解決策を導き出すことが求められます。
デロイト トーマツ グループのケース面接は、他のコンサルティングファームと比較しても難易度が高いと言われています。財務、マーケティング、オペレーションなど、多角的な視点から分析し、総合的な解決策を提案することが必要です。
5.デロイト トーマツ中途採用の選考フロー
デロイト トーマツ グループの中途採用の選考フローは、基本的に以下の通りです。
1 | 書類選考 |
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2 | 1次面接 |
3 | 2次面接 |
4 | 最終面接 |
ただし、選考フローは応募要件・応募職種によって異なります。たとえば、面接が3~4回あるケースや、ケース面接が2回行われるといったようなこともあります。
6.デロイト トーマツ中途採用の書類選考の難易度と対策
デロイト トーマツ グループの中途採用の書類選考の難易度と、対策方法について解説します。募集条件に満たしていない人は、書類選考で落とされるケースが多いので、しっかりと対策をしましょう。
また、ここでもコンサルタント職を中心に説明します。
6-1.書類選考の難易度
デロイト トーマツ グループの書類選考を通過するのは、決して簡単なものではありません。特に応募者の職務経歴と英語力が重視されます。
応募者は選択した職種に対して自身の職務経歴がどのように関連しているかを明確に示す必要があります。また、デロイト トーマツ グループはグローバル企業であり、英語を使った業務が日常的です。そのため、英語のスキルも職種によっては影響します。
6-2.書類選考への対策
まずは、デロイト トーマツ グループの求める人物像や募集職種の要件を深く理解し、自身の経験やスキルをアピールしましょう。
過去のプロジェクトや業務における具体的な成果を、数値を用いて表現するのがポイントです。文章構成や表現にこだわり、読み手が理解しやすいように論理的に記述してください。
また、デロイト トーマツ グループの転職に強い、転職エージェントに相談し、書類添削や情報収集のサポートを受けるのも1つの手段です。
7.デロイト トーマツ中途採用の1次面接の難易度と対策
書類選考が通ったら次は1次面接です。さまざまな質問が聞かれるので、しっかりと事前の準備をしましょう。
デロイト トーマツ グループの中途採用の1次面接の難易度と、対策方法について解説します。
7-1.1次面接の難易度
デロイト トーマツ グループの中途採用の1次面接は、提出された履歴書や職務経歴書に基づく基本的な質問が中心となるため、面接自体は特に難解なものではありません。
面接官は厳しい視点で応募者を見極めようとするものの、基本的には、面接の雰囲気は穏やかだと言われています。
7-2.1次面接への対策
まずは「なぜ(他の企業ではなく)デロイト トーマツ グループを志望するのか」という動機を具体的に説明できるように準備しましょう。デロイト トーマツ グループで、どのようなキャリアを築きたいのか、将来のビジョンを明確に伝えることが大切です。また、前職での経験がデロイト トーマツ グループでどのように役立つかといった点も、アピールが必要です。
面接では、各回答に論理的な整合性と説得力が求められます。さらに、面接官は応募者の能力や対人スキルも評価します。聞かれた質問に対して結論ファーストで答えられるように準備しましょう。
8.デロイト トーマツ中途採用の2次面接の難易度と対策
デロイト トーマツ グループの中途採用における2次面接、特にケース面接は、選考過程の中でも特に難易度が高いとされています。
以下では、デロイト トーマツ グループの中途採用の2次面接の難易度と、対策方法について解説します。
8-1.2次面接の難易度
デロイト トーマツ グループのケース面接は難易度が高いですが、十分な対策をすれば決して乗り越えられない壁ではありません。
ケース面接では、社会的な問題や時事問題など、与えられたテーマに対して、面接者は独自の見解を持ってディスカッションを展開する必要があります。
8-2.2次面接への対策
面接官は応募者の論理的思考力や問題解決能力を評価するため、ケース面接の中で、しばしば厳しい質問を投げかけ、応募者の考えを試します。また、与えられた時間内で問題に対する洞察を深め、考えを端的に伝える能力も評価されます。
そのため、ケース面接の準備としては、現在の社会情勢に精通しておくこと、論理的に思考し、簡潔に表現できる能力を磨くことが重要です。他にも、ケース問題を分析するためのフレームワーク (3C分析、4P分析、SWOT分析など) を理解し、使いこなせるように練習しましょう。また、フェルミ推定などの練習問題に取り組むこともおすすめです。
9.デロイト トーマツ中途採用の最終面接の難易度と対策
デロイト トーマツ グループでは、最終面接の前に小論文を行うケースや、3次面接が入るケースがあります。
ここでは、2次面接が終わった後の最終面接を想定して、難易度と対策方法について解説します。
9-1.最終面接の難易度
デロイト トーマツ グループの中途採用における最終面接は、主に意思確認と志望度を測る要素が強く、面接の雰囲気は比較的穏やかです。しかし、それでも応募者は緊張感を持って臨む必要があります。
最終面接の段階では、役員クラスの面接官によって実施されることが多いです。応募者の職務経歴、志望動機、デロイト トーマツ グループで実現したいビジョンについてなど、総合的な確認を行います。
9-2.最終面接への対策
質問内容としては、「なぜデロイト トーマツ グループを選んだのか」や「他に検討している業界はあるか」、「具体的にどの部門で何を成し遂げたいか」など、一般的な質問が多い傾向です。
また、最終的にオファーを受けた際に入社意志があるかどうかも問われるため、自己のキャリアプランとデロイト トーマツ グループでの目標を明確にしておくことが重要です。
役員クラスの面接官は日々忙しい業務をこなしているため、面接の進行は一見淡々としているケースがあります。最終面接まで上がってきている以上、決して興味がないわけではないので、面接に臨む際は自信を持ち、準備した内容をしっかりと伝えましょう。
10.デロイト トーマツの中途採用で合格するための対策
デロイト トーマツ グループでは単に技術的なスキルだけでなく、チームで働く姿勢、問題解決能力、未来を見据えたキャリアのビジョンなどが求められます。
以下では、デロイト トーマツ グループの中途採用で合格するための対策を説明します。
10-1.デロイト トーマツが求める人物像を知る
デロイト トーマツ グループが中途採用で求める人物像を理解し、それに沿った対策を行うことは基本中の基本です。
デロイト トーマツ グループは、協働を重んじる文化があり、さまざまなバックグラウンドを持つ仲間とともにグローバルなフィールドで活躍できる人材を求めています。そのため、単なる英語力以上に、異文化の中で効果的にコミュニケーションを取りながらリーダーシップを発揮できる「グローバルプレイヤー」が理想とされます。
また、デロイト トーマツ グループは自身の専門性を深め、それをチームのために惜しみなく提供できる人物を重視します。「過去の栄光」にとらわれず、現在および将来にわたって市場やクライアントから認められる卓越した専門性を求めています。そのため、応募者は自分の専門分野での深い知識と経験を具体的に示すことが必要です。
さらに、デロイト トーマツ グループは長期的な自己実現ビジョンを持ち、実現しようとする強い意志と行動力を持つ人物を求めています。クライアントの成功が自らの成功であるとの考えを持ち、それを支えるための強い使命感を持つ人材を評価します。
10-2.現職・前職での実績をつくる
デロイト トーマツ グループの中途採用で合格するためには、現職・前職での実績を積むことが非常に重要です。デロイト トーマツ グループは、クライアントの複雑な課題を解決するプロフェッショナル集団であり、実績は自分の能力を証明する強力な武器となります。
職務経歴書には、数値を用いて具体的な成果を記載しましょう。プロジェクトでの役割や貢献度を明確に示すことが大切です。チームで達成した成果の場合は、自分の役割と貢献度を明確に説明できるようにしておきましょう。
企業の機密情報に触れる場合は、守秘義務に配慮することも大切です。
10-3.ケース面接への対策を徹底する
ケース面接は、コンサルティングファームの選考でよく見られ、論理的思考力や問題解決能力を測るために実施されます。売上向上、市場参入、コスト削減など、さまざまなケース問題が出題されます。代表的な問題パターンとその解法を学んでおきましょう。
市販のケース問題集や、コンサルティングファームのウェブサイトで公開されているケース問題を解いてみることも対策の1つです。
また、経験者や転職エージェントなどに協力してもらい、模擬ケース面接を行うのもよいでしょう。フィードバックをもらい、改善点を洗い出すことで、実際の試験にも生かすことができます。
10-4.デロイト トーマツへ転職したい理由を明確にする
デロイト トーマツ グループの中途採用で合格するためには、なぜデロイト トーマツ グループで働きたいのか、理由を明確にすることが重要です。明確な志望動機は、面接官に自身の熱意や入社意欲を伝えるだけでなく、デロイト トーマツ グループで活躍できるポテンシャルを示すことにもつながります。
まずは、デロイト トーマツ グループの企業理念や価値観を深く理解し、共感できる点を見つけましょう。自分の価値観やキャリアビジョンとデロイト トーマツ グループの理念がどのように合致しているかを明確にすることが大切です。
11.デロイト トーマツの評判・口コミは?
デロイト トーマツ グループの評判・口コミは、多岐にわたりますが、ここではよく見られる口コミを紹介します。
【社風】 |
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【働きがい】 |
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【処遇面、福利厚生】 |
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プロジェクトの状況によって変動はあるものの、ワークライフバランスを調整しやすい環境です。フレックスタイム制度やリモートワーク制度を活用できるので、デロイト トーマツ グループで長くキャリアを築きやすいでしょう。
まとめ
デロイト トーマツ グループは、プロフェッショナルとして成長したい、社会に貢献したいと考える人にとって、魅力的な職場です。高い専門性と多様な経験を積むことができるほか、充実した報酬と福利厚生も魅力的です。
ただし、紹介した口コミはあくまで個人の意見であり、すべての人に当てはまるわけではありません。デロイト トーマツ グループへの入社を検討する際は、これらの情報を参考にしながら、企業説明会や面接などを通じて、自身の目で企業文化や働き方などを確認することをおすすめします。