EYへの転職は後悔する?良かったことや後悔しないための対策を紹介
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、世界的に知られる世界4大会計事務所(BIG4)の一員として、卓越した成長を続ける外資系コンサルティングファームです。2023年には2年連続で40%の成長を実現し、採用数も増加傾向にあります。
この記事では、EYへの転職を検討している方に向けて、EY転職後に後悔する理由やEYに転職して良かったこと、注意点、後悔しないための対策などを紹介します。EYでのキャリア形成に関心がある方や、転職で成功するためのポイントを知りたい方は必見です。
1.EYへの転職は厳しい?
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、世界4大会計事務所(BIG4)の一角を担う外資系コンサルティングファームです。2023年には2年連続で40%成長を実現しています。
採用数は増加傾向にあり、中途向け採用も積極的に行っています。転職難易度は決して低くありませんが、将来的な成長を見込んで採用する場合もあり、職種によってはコンサルタントの経験がなくても転職可能です。
一方、年収の高さに相応して要求されるレベルも高く、転職後に後悔したという声もあり、厳しい部分がある点も理解しておく必要があります。
2.EY転職後に後悔する理由
EYへの転職を検討する前には、自分がEYの社風や働き方にあっているかを知っておかなければなりません。入社してからミスマッチに気づくことのないよう、事前の情報収集が大切です。
ここでは、EY転職後に後悔する主な理由を5つ紹介します。
2-1.研修が物足りなく感じる
EYをはじめとしたコンサル会社では、社員一人ひとりが成長できるように入社時研修や定期研修などさまざまな研修プログラムを用意しています。たとえば、EYでは集合(対面・Online)研修・E-learning・語学支援・EY Badgesのオンラインコンテンツなどの育成・研修制度があります。
しかし、中途転職で経験が浅かったり、複雑性の高いプロジェクトに配属されたりした場合、研修内容に満足できないと感じる場合もあるでしょう。EYに限らず、コンサル業界ではある程度独学で知識をつけるスタンスが求められます。社内での研修だけでは質的、量的に不足するのであれば、積極的に自ら学ぶ姿勢を持つことが大切です。
2-2.転職後になかなか活躍できない
EYを含む世界4大コンサルティングファーム(BIG4)などのコンサル会社では、プロジェクトごとにチームが編成されます。プロジェクトが変わるとチームメンバーも入れ替わり、クライアントや業務の内容も変化するため、転職してすぐの活躍は難しいのがコンサル業界の特徴です。しかし、短期間で多くの学びを得られ、大きく成長できるチャンスが豊富であるとも言えます。
2-3.新卒組が優秀すぎて劣等感を感じやすい
EYに限らず、成長力のある企業には優れた人材が集まります。EYでは毎年のように世界の一流大学から新卒を採用しており、新卒組は優れた学力と能力を有しているのが特徴です。
EYではカリフォルニア州立大学・オックスフォード大学・慶應義塾大学・東京大学・早稲田大学など一流大学を卒業したメンバーがともに働いており、中途社員も優秀です。そのため、転職してしばらくは新卒組や同じ中途組との差に悩むかもしれません。
しかし、周囲の社員が優秀なほど学びのチャンスは多いため、自分に足りないものを知りスキルを身につけられる場としては魅力的です。周囲の刺激を受けながら切磋琢磨して、成長に傾注できる人に向いている職業です。
2-4.プロジェクトによっては忙しい
EYをはじめとしたコンサル会社では、配属先のチームや担当するプロジェクトによって業務内容や作業量、納期などが異なります。そのため、必然的に忙しさもプロジェクト次第と言え、業務量が多いプロジェクトに配属された場合は入社を後悔する人もいるでしょう。
プロジェクトによっては深夜残業や休日出勤が発生し、ワークライフバランスが一時的に整わないこともあります。有給の取りやすさも異なりますが、プロジェクトの合間には比較的時間の余裕が生まれることが多いという意見が見られます。
2-5.年収が高いため転職先の選択肢に困る
EYの平均年収は約900万円程と高額であり、転職を考えたときに年収の基準が高くなり転職先の選択肢が減るため入社後に後悔したという声もあります。
ぜいたくな悩みではありますが、年収が高いのはコンサルにありがちな話です。特にEYは世界4大コンサルティングファームの1つであり、デロイト トーマツ・PwC・KPMGと同じように高い給与水準を誇っています。
成果を出した分だけ給料アップや職位アップを狙えるため、EY入社後に同じ給与水準の転職先を見つけるのは難しいと感じる人が多いでしょう。
3.EYに転職して良かったこと
EYは、年収レベルの高さはもちろん企業文化、業務の内容をはじめとする働きやすさ、個性を尊重する風土などが魅力的な企業です。
ここでは、EYに転職した人が感じた良かったことを紹介します。
3-1.希望するプロジェクトを決められる
EYは、社員がやりたいことに挑戦する機会を与えてくれる環境が整っている人気企業です。一般的に、コンサル会社では、経歴をもとに配属が決まる傾向にあります。しかし、EYでは希望するプロジェクトのジャンルを選べるのがメリットです。
今後のキャリアもふまえて次にどのようなプロジェクトに挑戦するのが良いか、カウンセラー制度を活用して相談できる点も安心です。
3-2.風通しが良く穏やかな社員が多い
EYには自主性、自立性を重んじる風土があり、社内の組織間の壁が低いと言えます。コンサル業界は体育会系で、トップダウンで意思決定がなされるイメージを持つ人が多い業界です。しかし、EYはほかのコンサル会社と比べても風通しが良い企業として人気があります。
また、穏やかで人間味のある人が多く、社員間のコミュニケーションを取りやすい点が特徴です。対人関係での気苦労は少なく、業務に集中できます。
3-3.多様性を尊重する文化がある
EYはDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)を取り入れており、社員それぞれが持つ多様性を尊重しています。DE&Iは、同じチームのメンバーの個性やワークスタイルを大切にすることが、チーム全体が発揮できるパフォーマンスを最大化できるという考え方です。
意思決定のポジションに就く女性割合の向上や、ジェンダー・ギャップの解消などに取り組んでおり、幅広いメンバーの相互理解促進に努めています。
4.EYへ転職する際の注意点
EYへの転職を成功させるためには、選考で実施されるケース面接対策が重要です。
ケース面接では、与えられた課題に対して15分から30分程度で自分の考えをまとめ、面接官とのディスカッションが行われます。課題に対する論理的思考力はもちろん、考えを明確に示し、面接官からの質問に的確に答えられる能力が求められます。
ケース面接は日本の一般的な事業会社で実施されることが少なく、事前に対策をしなければ突破は困難です。ケース面接の選考通過率は、20%から30%程度と言われています。
書籍を読んでの選考対策のみでは、面接官からの質問へ建設的に回答する練習ができないため、模擬面接で練習するのがおすすめです。EYへの転職を考えるなら、コンサル転職エージェントを活用し、模擬面接を重ねて対策してください。
5.EY転職後に後悔しないための対策
EYへの転職を成功させるだけでなく、将来を見越して成長していくためにも、EYとの相性を見極めておく必要があります。転職後に後悔しないよう、どのような対策が必要かポイントを押さえましょう。
ここでは、EY転職後に後悔しないための対策を2つ紹介します。
5-1.EYが求める人物像を知る
EYが求めるのは、社会経験や実績はもちろん、コンサルティングで求められる能力を短期間で身につけられる素養を備えた人材です。
一方、コンサルティングに必要な能力は一般企業で身につけるのが難しいため、面接の時点では将来の成長を見込んで採用する傾向が見られます。チームや部署、国境を越えて連携する機会も多く、多様な分野に柔軟に対応できる人、コミュニケーション力の高い人が求められます。
転職時は、EYの求める人物像を知り、自分の目指す人物像や現状とどの程度マッチしているかを考慮して検討しましょう。
5-2.EYに向いているか確認する
EYに向いているかを確認し、自分が条件にあてはまっているかを知ることも大切です。EYに向いている人の特徴は以下の通りです。
向いている人 |
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コンサル業界は、プロジェクトや時期によっては激務となることがあります。しかし、その分知識やスキルを身につけるチャンスも多く、自分を成長させたいと考える人には向いていると言えます。
クライアントからの信頼を得るのが上手な人、外国語が堪能な人も有利です。忙しさに負けない体力や、粘り強さに自信のある人もEYで活躍できる見込みのある人材です。
まとめ
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、高い成長率と魅力的な年収で多くの転職希望者を引きつけています。しかし、転職後のミスマッチを避けるためには、EYの求める人物像を理解し、自身のスキルや経験と照らし合わせることが重要です。
EYへの転職を成功させるためには、選考プロセスの一環として行われるケース面接への対策も重要です。ケース面接では課題に対する論理的なアプローチが求められるため、問題を分解して各要素を分析する能力を養いましょう。